降圧薬と副作用
降圧薬と副作用の組み合わせとして、AⅡ受容体拮抗薬と低カリウム血症は良くありません。
アンジオテンシン変換酵素阻害薬は、ACEを阻害するので、ACEによってブラジキニンの分解作用も抑え、ブラジキニンの増加に伴って、副作用である咳が発現しやすくなります。
AⅡ受容体拮抗薬は、アンジオテンシンⅡが腎臓に作用することによって、アルドステロンの分泌促進が起こり、血清カリウムが低下し、AⅡ受容体拮抗薬はAⅡと受容体で拮抗することで、アルドステロンの分泌抑制が起こり、血清カリウム値は上昇します。
アンジオテンシンノーゲンは、レニンによってアンジオテンシンⅠになり、AⅠはアンジオテンシン変換酵素によってアンジオテンシンⅡになります。
ACEは、ブラジキニンに作用して、ブラジキニンを不活性ペプチドに変換し、AⅡが腎臓の傍糸球体細胞に作用することで、抗利尿モルモンであるアルドステロンが分泌され、アルドステロンはナトリウムの再吸収を促進し、カリウムの分泌も促進させます。
アダラートLとジゴキシンの併用は、ジゴキシンの腎排泄が抑えられ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する可能性があるため、併用することは注意しなくてはなりません。
タガメットは、アダラートLの薬物代謝酵素を阻害し、また、胃酸を低下させることによってアダラートLの吸収を増加させることからアダラートLの血中濃度を上昇させる可能性があります。
糖尿病患者さん
JSH2000における若年者や、糖尿病患者さんは、降圧目標値は130/85mmHg未満でして、高齢者では収縮期血圧は140から160mmHg以下で、拡張期血圧は90mmHg未満とされています。
本能性高血圧症の場合、降圧薬の開始時期はリスクの程度によって異なり、血圧値が160/100mmHgの場合は、中等症高血圧症に分類させます。
血圧値が160/100mmHgでも糖尿病や臓器障害、心血管病のいずれかが高リスクでは、降圧薬を始めるべきですが、危険因子がない場合や高コレステロール血症などの危険因子がある中等リスクでは生活習慣の修正を先に行い、3カ月後に血圧値が140/90mmHgより高ければ降圧薬を開始します。
降圧薬の投与により予期できない急激な降圧の可能性があるので、降圧は徐々に行うことが望ましく、2から3カ月で降圧目標値に達することが望ましいとされています。
高血圧症患者では、高血圧症以外の心血管病の危険因子や臓器障害、また心血管病が有るか無いかと、その程度をリスクの層別化を行います。